タグ別アーカイブ: 乾癬

乾癬に於けるシクロスポリン内服治療の注意点

#1.患者の希望に即してネオーラルの積極的治療を行う事は大切。 #2.ネオーラルはQOL低下の原因となる痒みを軽減。 乾癬の痒みはQOLを低下させている。一方 乾癬の痒みは関節炎の有無、乾癬の重症度(PASI)、羅病期間とは無関係。 #3.ネオーラルの副作用は投与量と投与期間に依存する事が知られている。 低用量を短期間(8~12週間)間歇的に投与する方法が推奨されている。 #4.ネオーラルを3ヶ月投与する間歇的投与を行った場合PASTの低下とともに痒みを改善、QOLの改善をみる。 #5.ネオーラルの副作用では 腎障害、高血圧、発癌に注意。 ネオーラル投与前には血清クレアチニン値2回測定。最初の1ヶ月2回、その後1ヶ月に血清クレアチニン測定。投与前と比べて30%以上上昇したケースはネオーラルを減量・中止。 血圧が140/90mmHgを超えて上昇の場合 アムロジピン、アゼルニジピン、マニジピンなどのCa拮抗薬を処方。発癌については露光部位の皮疹に注意。 #6.肥満の改善でネオーラルの効果。 #7.シクロスポリンはTh17のみならずTh1も抑制。

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C型肝炎のIFN治療時に出現する皮膚症状

①掻痒 ②注射部位周辺の湿疹 ③注射部位の皮膚の潰瘍 ④脱毛 → 治療開始10~20週後にほとんどの患者にみられ、びまん性の休止期脱毛 ⑤単純性ヘルペス ⑥サルコイドーシス ⑦乾癬の悪化、毛孔性紅色粃糠疹の出現 ⑧薬疹(SJS、乾癬型薬疹) 参考文献:今福信一、C型肝炎患者にみられる皮膚症状、第61回日本皮膚科学会西部支部学術大会、マルホ皮膚科セミナー、P10~11 Keyword { C型肝炎、IFN、脱毛、単純性ヘルペス、サルコイドーシス、乾癬、毛孔性紅色粃糠疹、薬疹、SJS、乾癬型}

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乾癬患者におけるQOL

米国の乾癬患者組織National Psoriasis Foundationの協力の下での調査では、すべての疾患に共通の評価尺度(SF-36)を使用して、健常者をはじめさまざまな疾患をもつ患者の間でQOLを比較検討した結果、乾癬患者のQOLは身体的、精神的両方の点で、がん患者や心筋梗塞患者よりも低下していることが明らかになった。①② 参考文献:①Kruge G Koo J.Lebwohl M.et al. Arch Dermal.137、280-4、2001 ②小林仁、16-18(110-112)、医薬の門2009 Keyword{乾癬、QOL}

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Narrow-band UVB療法

新たな波長特性を持つnarrow-band UVB(以下NB-UVBと略す)は、先進諸外国では一般的な治療法となりつつある①。 #1.NB-UVBはピークだけではなく、ほとんどが311~312nmに分布する非常に幅の広い波長である。 #2.乾癬②、アトピー性皮膚炎③、白斑④、多形日光疹⑤、菌状見肉症⑥、扁平苔癬⑦、結節性痒疹⑧、円形脱毛症⑨、掌蹠膿疱症⑩などに有効性が認められている。 #3.今までのUVBに比べて、効果が優れている。 #4.ソラレンを用いないため遮光など生活の制限がなく、当然胃腸・肝障害など全身の副作用がない。 #5.発癌性はBB-UVBやPUVAに比べて少ないというマウスの実験結果から推定されている。 参考文献 1.森田明理、皮膚臨床46(2)205-216、2004 2.Parrish J A.Jaenicke K F:J.Invest Dermatol 76:359-362、1981 3.George S A et al. Br.J Dermatol 128:49-56、1993 4.森田明理、臨床看護27:1059-1064、2001 5.Bilsland.D et al: Br.J.Dermatol 129:708-712、1993 6.Scherschun L et al J.Am.Aca Dermatol 44:999-1003、2001 7.Clark C et al.Arch … 続きを読む

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サイトカインを標的とする生物学的製剤

生物学的製剤による乾癬治療の方法として、特定のサイトカインを標的にするものがあるが、これらは大きな効果をあげている。 ☆抗TNF-αの製剤 TNF(tumor necrosis factor)ーαいわゆるTNF-αですが、Ⅰ型の炎症性サイトカインである。乾癬の皮疹部位には多量にこのサイトカインが発現し、乾癬性関節炎に対しても関節の疼痛、腫脹や骨破壊をもたらす。このTNF-αの作用を阻害する抗TNF-α製剤である。 インフリキシマブ(キメラ型抗体)→点滴静注 アダリムマブ(ヒト型抗体)→自己注射・皮下注射製剤 エタネルセプト(受容体型の融合蛋白)→自己注射・皮下注射製剤 欠点として、 インフリキシマブ→長期使用すると皮疹の再燃、また一度中止してからの再投与では効果が減弱したり、過敏反応、動悸、めまい。 TNF-α製剤→細胞免疫能の低下。陳旧性結核の再活性。              ↓ ツベルクリン反応と胸部X線、結核既感染の疑い              ↓ 抗結核剤イソニアジドの予防投与 ☆抗IL-12/23p40抗体の製剤 IL-12とIL-23の共通しているp40分子をTagetにしたヒト型抗体のウステキヌマブ。この抗体は、最初IL-12を抑える目的で作られた。つまり、乾癬では、TNF-αなどのⅠ型サイトカインが多く作成され、浸潤しているハイパーT細胞もTh1が優位になっている。IL-12はハイパーT細胞をTh1へ分化され活性化する作用がある。一方最近、乾癬の皮疹部はTh1だけではなく、Th17のハイパーTcellが多数浸潤、皮膚で作られるIL-23がTh17に作用すると、Th17が活性化し表皮細胞を刺激、その増殖と活性化をもたらす。つまり、IL-23がTNF-αと並んで乾癬の活性化の鍵を握っているとされている。p40分子に対する抗体が乾癬に有効であるのは、IL-12よりIL-23を阻害することによるためと考えられるようになった。ウステキヌマブは、寛解後3ヶ月に1回皮下注射ですむ利便性がある。 参考文献:朝比奈昭彦、乾癬の新しい治療、生物学的製剤、第23回日本乾癬学会    {Keyword: TNF-α、サイトカイン、乾癬、乾癬関節炎、キメラ型抗体、インフリキシマブ、ヒト型抗体、アダリムマブ、受容体型、エタネルセプト、抗TNF-α製剤、陳旧性結核、抗IL-12/23p40抗体、ウステキヌマブ、Th1、ハイパーT細胞、Th17、IL-12、IL-23、p40分子}

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T細胞を標的とする生物学的製剤

アレファセプトとエファリズマブの2つの生物学的製剤が、T細胞そのものを標的とするものとして承認され、使用されている。両方ともT細胞の表面にある特定の分子に結合することにより、効果を発揮する。 その結果、 アレファセプト→乾癬の皮疹に浸潤するT細胞を除去。 エファリズマブ→T細胞が皮膚の中に浸潤するのをブロックする作用。 欠点として、 アレファセプト→治癒するまで時間がかかる、あるいはほとんど効果のない患者が少なからず存在する。 エファリズマブ→投与を中止すると、リバウンドを引き起こす。 これらの欠点のため、本邦ではこれら製剤の導入予定はない。 参考文献:朝比奈昭彦、乾癬の新しい治療、生物学的製剤、第23回日本乾癬学会    {Keyword: T細胞、生物学的製剤、アレファセプト、エファリズマブ、乾癬}

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乾癬に対する新しい治療ツール、生物学的製剤

生物学的製剤は、乾癬を引き起こすT細胞そのものをターゲットにするもの、T細胞の活性化を引き起こすサイトカインをターゲットにするもの、などがあげられます。これら生物学的製剤は、遺伝子工学の手法で作られピンポイントに作用し、肝・腎の代謝酵素系で分解されないため臓器障害を起こしにくく、他の製剤との相互作用も少ないとされています。 参考文献:朝比奈昭彦、乾癬の新しい治療、生物学的製剤、第23回日本乾癬学会    {Keyword: 乾癬、生物学的製剤、T細胞、サイトカイン}

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乾癬に対するステロイド外用と活性型ビタミンD3外用薬との混合療法

ステロイド外用と活性型ビタミンD3外用薬の混合薬が、それぞれの外用の単独使用に比べて皮疹の寛解までの期間が短く、早く寛解に至った。しかしながら、寛解に至ったあと、再燃するまでの期間はビタミンD3外用薬単独が良好との報告があった①。 当院では、混合療法は行わずステロイド外用と活性型ビタミンD3外用は個別で1ヶ月ずつ使用。尚、ステロイド外用は1ヶ月以上使用しない。活性型ビタミンD3外用が効果あれば、1ヶ月以上続けて使用するようにアドバイスしている。 参考文献:馬渕智矢、108回皮膚科総会、2009.4.25    {Keyword: 乾癬、ステロイド外用、混合療法、活性型ビタミンD3外用}

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IL-23を産生する樹状細胞(DC)

Th17細胞維持サイトカインはIL-23であり、IL-23を阻害すれば乾癬に治療効果があることは判明した。 IL-23の産生細胞は、真皮のDCでmyeloid DCに属し、CD11c陽性でinflammatory myeloid DCまたはTip-DC(TNF-α iNOS producing dendritic cell)とよばれている。Tip-DCはTNF-αと誘導性の一酸化窒素合成酵素を産生するDCということを意味する。このTip-DCは正常人の真皮には少数しか存在しないが、乾癬病変部では約30倍浸潤している。このTip-DCはTNF-αを産生し、autocrine機構で自己活性している。 参考文献:戸倉新樹、第23回日本乾癬学会、乾癬の病態T細胞と樹状細胞から    {Keyword: 乾癬、IL-23、樹状細胞(以下DCと略す)、Th17細胞維持サイトカイン、myeloidDC、CD11c、Tip-DC、TNF-α、iNOS、autocrine機構}

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乾癬にとってTh1とTh17のどちらがより重要か

Th1細胞維持サイトカイン→IL-12 Th17細胞維持サイトカイン→IL-23 抗IL-12抗体は乾癬に対して非常に有効であるが、抗IL-12抗体はIL-23を抑えて効いている。そのわけは、IL-12はp40とp35という2つの分子からできている。一方IL-23はp40とp19からできている。抗IL-12とIL-23は共通のp40を持っている。つまり、抗IL-12p40抗体は、IL-23を阻害することによって効いている。 参考文献:戸倉新樹、第23回日本乾癬学会、乾癬の病態T細胞と樹状細胞から    {Keyword: 乾癬、Th1、Th17、IL-12、IL-23、p40、p35、p19、抗IL-12p40抗体}

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