タグ別アーカイブ: 尋常性乾癬

尋常性乾癬の爪病変に対する低用量シクロスポリン内服療法

第21回日本乾癬学会において、周東らは尋常性乾癬の爪病変に対し、ネオーラル(成分名:シクロスポリン)が有効であることを述べている。 今回の検討で、ネオーラル内服療法は治療効果が高く、爪病変改善後に減量・中止した際も、爪病変の改善が持続するケースが多く、本剤が爪病変に対する有効な治療法となりうる。 尚、ネオーラルの投与量は多くのケースで、当初2.5~3mg/kg/日で、改善程度により1.5~0.9mg/kg/日に減少。 参考文献:第21回日本乾癬学会2006.9.29~30、周東朋子、安部正敏、石渕裕久、長谷川道子 Keyword{尋常性乾癬、爪病変、シクロスポリン、ネオーラル}

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Th17細胞

Th17細胞はIL-17(Interleukin-17)産生性のT細胞です。Th17細胞は、T細胞群をコントロールする役割を持つと考えられるTreg細胞と反対に、炎症を引き起こす細胞です。 尋常性乾癬において、Th17細胞はIL-17とIL-22を出すことにより、乾癬の表皮増殖を引き起こすことがはっきりしてきた。また、尋常性乾癬の治療で抗IL-12抗体が非常に有効とされてきたが、IL-12はp40とp35の2つのパートを持っている。一方IL-23はp40とp19からなっている。Th17細胞を維持するのには、IL-23のp40とIL-12のp40は一致していた。よって抗IL-12p40抗体の効果があるのは、むしろ抗IL-23を抑制しTH17細胞を維持しないように作用し、乾癬のpathogeneticなところから抑えていくということである。Th17細胞は、皮膚科領域では非常に重要で、乾癬のみならずさまざまな炎症性疾患たとえばアトピー性皮膚炎などの病態も、Th17細胞が絡んで炎症誘発性サイトカインを産生し、炎症を引き起こす土台作りをする。 (文献:マルホ皮膚科セミナー №198.p9)    {Keyword: Th17細胞、Treg細胞、尋常性乾癬、アトピー性皮膚炎、Il-17、IL-22、抗IL-12抗体、IL-12、IL-23}

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Treg細胞

CD4陽性、CD25陽性でFoxp3というtranscription factor(転写制御因子)を有している細胞。 この細胞はT細胞の働きを抑制する細胞で、いいかえればTreg細胞は自己に反応するT細胞を制御し、自己免疫をおこさないようにしているとされている。当然Treg細胞がなくなると自己免疫疾患が発症してくる。 尋常性乾癬の患者にはTreg細胞の機能低下があり、尋常性天疱瘡の患者ではTreg細胞の消失があるといわれている。 (文献:マルホ皮膚科セミナー №198.P8)    {Keyword: Treg細胞、CD4、CD25、transcription factor、転写制御因子、自己免疫疾患、尋常性乾癬、尋常性天疱瘡}

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今後市場に登場する尋常性乾癬に対する生物製剤

T細胞の関与が、尋常性乾癬の原因として考えられるようになってきている。その中で、乾癬に対する生物製剤(バイオロジックス)が、2003年アメリカでT細胞の活性を促す活性分子を抑制するというコンセプトで薬剤として開発された。 まず最初に、アルファセプトとエファリズマグが臨床試験された。しかしながら、効果が弱いという報告や、効果がみられるも薬剤中止後のリバウンドがひどいなどの欠点が指摘された。ついで、TNF-αを筆頭とするTh1サイトカインをターゲットとする抗TNF-α療法として、エタネルセプト、インフリキシマグ(レミケードR)、アダリムマグ(ヒューミラR)が開発された。 これら生物製剤については、リウマチに対して有効性が認められ、次いで尋常性乾癬にもそれなりの効果は期待されており、現在大学病院等にて治験中である。しかしながら、治療コストが高価であること、抗TNF-α療法の副作用として結核など感染症の再発、悪化および悪性腫瘍の発生の危険性があげられ、現時点では大学病院等で効果および副作用を十分に調べてから、症例を選別して治療する方向にある。 2009.4.1  {Keyword: 尋常性乾癬、生物製剤、T細胞、バイオロジックス、アルファセプト、エファリズマグ、TNF-α療法、エタネリセプト、インフリキシマグ、レミケード、アダリムマグ、ヒューミラ、結核、悪性腫瘍}

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滴状乾癬の症例

2008年5月末に、20歳女性の滴状乾癬の症例が来院した。ただちに病理組織検査を行い、確定診断した。滴状乾癬では1cm以上の角化性紅斑が体幹、四肢に播種状に多発しており、ここの皮疹は尋常性乾癬のそれと同じである。本例は、皮疹発症前に咽頭炎の症状が先行した。治療は光線治療とステロイド外用、抗アレルギー剤、抗生剤の内服で、次第に皮疹の改善がみられるようになってきている。 (2008.6.12)  {Keyword: 滴状乾癬、尋常性乾癬、光線治療、ステロイド外用、抗アレルギー剤、抗生剤}

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難治性の掌蹠膿疱症に対して有効であったチガソンの内服治療

症例70歳男性、数年前より掌蹠膿疱症と診断されていた。近くの皮膚科へ3軒ほど通院したが、治療効果がないため当院受診。現症は、手足背・手掌足蹠に小水疱・膿疱を伴う落屑性紅斑を加え、肘頭・膝蓋部・顔面にも角化性落屑紅斑が認められた。光線治療およびビオチン、オウギを処方するも、効果は一進一退のためチガソン50g1Tの内服を開始した。1週間ほどで小水疱・膿疱の新生はおさまり、2週間ほどで皮膚病巣が改善傾向を示した。チガソンはビタミンAの誘導体であり、尋常性乾癬の症例にも使用されている。ビタミンAは周知のごとく油性ビタミンであり、チガソンもまず皮膚脂肪に蓄積され次いでのち血液中に出てきて血中濃度があがってくるため内服の治療効果が遅れて出現し、一方休薬してもしばらく治療効果が続く特徴がある。 (2008.6.12)  {Keyword: 掌蹠膿疱症、チガソン、ビオチン、オウギ、光線治療、尋常性乾癬}

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尋常性乾癬と掌蹠膿疱症の患者数

2006年12月より2007年1月18日までの期間、当院に1回以上受診された患者数を調べた結果 尋常性乾癬 100名 掌蹠膿疱症  34名 尋常性乾癬・掌蹠膿疱症とも、治療に抵抗性・難治性疾患であり、治療として光線療法、ビタミンDの内服、漢方薬、ステロイドの外用、ビタミンDの外用などを行っている。 広範囲に病巣が拡大し、通常の治療に対して反応の悪い患者に対しては、ビタミンAの誘導体であるチガソン、免疫調整剤として知られるネオーラル・ネオメルクの併用を行って効果をあげている。 今回の調査で尋常性乾癬100名の内、ネオメルク14名、ネオーラル7名、チガソン4名の投薬症例が確認された。 (2007.1.22)  {Keyword: 尋常性乾癬、掌蹠膿疱症、光線療法、ステロイド、ビタミンD、ネオーラル、ネオメルク、チガソン}

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人工透析を行っている膿疱性乾癬の症例

患者さんの言によれば、尋常性乾癬の診断にて経過を見ていたところ紅皮症様に皮疹が拡大してきた。そこでステロイドの内服を投与されたところ、紅斑局面上に膿疱が多発してきたため当院に来院した。発熱はないものの、膿疱性乾癬を考え病理組織検査を行った。やむを得ず透析中のことも考慮して、現在内服中のステロイドの減量を勧めるとともに、チガソン25mg1T/1日のみ投薬を行った。すると膿疱を伴う落屑性紅斑が劇的に改善して、膿疱は消失。紅斑も消退傾向を示した。しかしながら、透析中であるのでチガソン1T/1日を週4日1T、週3日休薬にして投薬量を減らし、また患者さんと相談の上、大学病院の通院を勧める予定である。 透析中、汎発性膿疱性乾癬との症例報告は本邦に一例のみであり、その際チガソンが有効であった。その報告が、平本等(皮膚臨床38(11)1708~1709,1996)によってあるのみである。Anders Vahlguist(Dermatologica 175 :224~228, 1978)によれば、慢性腎不全のエトレチネートの薬理動態について述べ、チガソンで血中濃度が高値になること、脂肪組織に蓄積されるためチガソンを減量してもすぐには血中濃度が下がりにくいことが記載されている。    {Keyword: 尋常性乾癬、膿疱性乾癬、チガソン、エトレネチート}

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尋常性乾癬の新しい治療

当院では症例により、ネオーラル(免疫調整剤)の低量療法及び間歇療法を本年6月より開始している。月に1回の血液検査が必要であるが中等度の尋常性乾癬の症例に対してはかなりの治療効果が期待出来るのではないかと考えている。本来、腎臓移植後の拒絶反応を抑制する効果をもつシクロスポリン(免疫調整剤)が尋常性乾癬の治療に有効であることは尋常性乾癬が免疫異常に関連して発症していることを裏付ける傍証となりえるのではないかと言われている。    {Keyword: 尋常性乾癬、ネオーラル、シクロスポリン}

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尋常性乾癬の悪化要因

尋常性乾癬の発症には様々な要因により皮疹が発症及び増悪する。 #1 精神的ストレス #2 掻破、外力、日光および外科的侵襲などの物理的侵襲 #3 細菌及びウイルスによる感染症 #4 非ステロイド系消炎鎮痛剤、βブロッカー、リチウム、ACE阻害剤等の薬剤 #5 日常生活の乱れ 例えば、睡眠時間の縮小、遅延。夜9時以降の飲食。    {Keyword: 尋常性乾癬、悪化要因}

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